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10.242022
相続の誤解②
相続における誤解②
法律には、勘違いあるいは都合よく理解している場合があります。今回はこれらをまとめて法律の誤解として、相続によくある誤解を紹介します。
× 連れ子にも相続権がある。
連れ子にも相続権があるという誤解を紹介する前によく耳にする専門用語を見てみることにします。
- 連れ子:結婚する相手が連れてきた前の配偶者との間にできた子供
- 養子縁組:血縁関係にない人同士が法律上の手続きを行う事で、親子関係を結ぶ事
養子縁組をすればその日から養親の嫡出子たる身分を取得できる。
- 嫡出子:婚姻中の夫婦の間に生まれた子供
- 非嫡出子:婚姻中でない男女の間に生まれた子供(例えば内縁関係の男女間の子供) (血縁関係がなければ非嫡出子とは言いません)
- 認知:非嫡出子を父が血縁上自分の子であると認めること。血縁関係にない子と親子 関係を結ぶには、養子縁組が必要です。 (認知により初めて法律上の親子関係が認められます。)
そこで連れ子の相続問題ですが
連れ子は基本的に他人の子供です。再婚(初婚の可能性もありますが)相手とは、血縁関係にはありません。母親(父親)の戸籍に入っていますが、相手の戸籍には入っていません。婚姻した相手の子供はもちろん自分の子供ということで、一緒に生活し、養育費を支払い、見た目には普通の家族と変わりはありません。しかし血縁関係にない他人の子供です。よって養育費の支払い義務もありませんし、相続権もありません。血縁関係にない子を認知もできません。
そこで連れ子を自分の子として迎い入れるには、養子縁組が必要となります。先程も述懐しましたが、養子縁組をすれば、嫡出子たる身分を取得できます。つまり相続もすることができるようになります。
養子縁組をせずに相続させたい場合は、法定相続人以外の者に相続させることになるので、遺言書が必要となります。
まとめ
連れ子には相続権はありません。
連れ子に自分の財産を相続させたいのであれば、養子縁組をするか、遺言書を作成するかのどちらかになります。
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