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後見制度の「財産管理」って何をするの?

後見制度の「財産管理」って何をするの?

後見人は「頭の分身」

「生活のサポート」といっても、食事や入浴の介助、掃除・洗濯などをするわけではありません。後見人の仕事は、介護や日々の買い物などを

してくれる人を手配し、契約や支払いなどの法律行為を本人の代わりにつることです。後見人は本人の「低下した判断力」を補う役割をする存

在、つまり「頭の分身」です。

本人に代わって財産を守り、適切に使う

後見人の仕事は、大きく分けて二つあります。その一つが「財産管理」です。現実の生活において、先立つものはお金です。衣食住はもちろ

ん、介護や医療、あらゆるものにお金がかかります。だから自身の財産を管理することはとても重要です。判断能力が低下すると、預貯金通帳

などの保管場所を忘れてしまったり、不要な高額商品を購入したり、よくわからないまま借金の保証人の欄に署名・押印したり・・・・・と以

前は適切に対処していたことが十分にできなくなってしまうのです。後見人は、本人の財産や収入を確認し、将来の収支バランスを考えなが

ら、生活する上で必要な支払い手続きをし、財産管理を行います通帳などの重要な証書や印鑑の保管、銀行での手続きを主に行います。ただ

し日常的な買い物などは、本人自身ですることができます。「財産」というと多額の資産を想像するかもしれませんが、収支と支出のバランス

を考え、適切に使っていくことが「財産管理」となります。

後見人がおこなう「財産管理」の具体例

1.重要書類の保管

①通帳、定期預金証書、印鑑、登録識別情報(登記済権利証)、保険証書、年金手帳、各種書類の保管。

②請求書、領収書、振込控えなどの保管。

2.財産の把握・管理

①郵便物や書類を通じた財産の把握。

②必要に応じ、銀行などへの問い合わせ。

③収入と支出を計算し、現在の収支管理と将来の計画の作成。

④銀行や証券会社、年金事務所などに後見人がついたことの届出、後見人の印鑑の届出。

⑤必要に応じ、定期預金の解約や証券などの現金化。

3.収入の受け取り

①年金の振り込み手続き、受け取り。

②年金事務所での手続き、年度更新など。

③高額医療費・高額介護サービス費などの還付金の手続き、受け取り。

④入院保険などの保険金の受け取り手続き

⑤家賃収入や個人年金などの受け取り。

4.支払い

①公共料金、介護サービス費用、医療費、入院費、など様々な費用の支払い、振り込み。

②自動引き落としの契約、手続き。

5.本人が使うお金

①銀行から現金の引き出し、本人への引き渡し。

②施設や買い物を含むヘルパー等へ預ける。

6.不動産の管理

①火災保険の手続き。

②庭の手入れや清掃の契約。

③(自宅がマンションの場合)管理会社とのやりとり、管理料の支払い。

④(アパートなどを貸している場合、賃貸借契約や管理会社との契約、やりとり。

⑤必要に応じ、売却や解約。(自宅処分のための家庭裁判所での手続きなども)

7.税金

①固定資産税の納付。

②所得税や住民税の申告・納付、非課税の申告。

8.相続

①遺産の分け方の話し合い(遺産分割協議書)への参加と本人の遺産の確保。

②名義変更や不動産の登記。

9.記録・報告

①現金出納帳、収支報告書、収支計画書、財産目録などの作成と家庭裁判所への報告。

10.その他

①生命保険、医療保険の更新、見直し、保険料の支払い。

②限度額認定などの負担金額を減らす手続き。

③墓地管理のための手続き、支払い

11.終了後の引き渡し

①本人死亡後、相続人への財産の引き渡し

②相続人がいない場合は、相続財産管理人選任の手続きと財産の引き渡し

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