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4.62026
農地転用の許可を得て市街化調整区域の農地に後継者の住宅を建てたい。
農地転用の許可を得て市街化調整区域の農地に後継者の住宅を建てたい。
農業振興地域でない市街化調整区域の農地を自己所有しています。農地転用の許可を得て、その農地を私の農業後継者に所有権を移転し、農業後継者の住宅を建設したいのですが、許可を得る手続きや要件はどのようになっているのでしょうか?
1.自己転用か権利設定を伴う転用か?
農地所有者が自ら行う自己転用は農地法4条に基づく手続きを行います。権利設定を伴う転用は農地法5条に基づく手続きを行います。今回の場合は農業継承者への所有権移転ですので、農地法5条の手続きが必要です。。農地法4条、農地法5条に基づく許可申請は、当事者が農業委員会に許可申請書を法定添付書類とともに提出し、申請します。当事者が申請困難な場合は、行政書士に許可申請を依頼することにより代理申請が可能です
2.都道府県知事等の農地転用の許可に要件を備えているか?
都道府県知事等の農地転用の許可を得るためには、一般基準と立地基準の要件を満たしている必要があります。
(1)一般基準
一般的な許可基準の要件は以下の通りです。要件の全てを満たす必要があります。
①申請者に農地転用を行うためにに必要な資力及び信用があると認められること。
②申請に係る農地転用の妨げとなる権利を有する者に同意を得ていること。
④農地転用の許可を受けた後、遅滞なく、申請に係る農地を申請に係る用途に供する見込みがあること。
⑤申請に係る事業の施行に関して行政庁の免許、許可、認可等に処分を必要とする場合においては、これらの処分がされる見込みがある
こと。
⑥申請に係る事業の施行に関して法律より義務付けられている行政庁との協議を行っており、支障がない見込みがあること。
⑦申請に係る農地と一体として申請に係る事業の目的に供する土地を利用できる見込みがあること。
⑧申請に係る農地の面積が申請に係る事業の目的からみて適正と認められること。
⑨申請にかかる事業が工場、住宅その他の施設の用に供される土地の造成のみを目的としないものであること。
⑩農地転用をすることにより、土砂の流出又は崩壊その他の災害を発生させるおそれがないと認められること。
⑪農業用用排水施設の有する機能に支障を及ぼおそれがないと認められること。
⑫周辺の農地に係る営農条件に支障を生ずるおそれがないと認められること。
⑬農地の利用の集積に支障を及ぼすおそれがないと認められること。
⑭農地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を生ずるおそれがなと認められること。
⑮仮説工作物の設置その他の一時的な利用に供するための所有権取得ではないこと。
⑯一時転用等の場合において、その利用に供された後にその土地が耕作の目的に供されることが確実と認められること。
(2)立地基準
立地基準の概要は以下の通りです。立地基準では、転用を行う農地の立地から、転用許可の可否を判断します。
①農業振興地域内農用地区域内農地(農用地区域内農地)・・・・原則不許可
②甲種農地・・・・原則不許可。
③第一種農地・・・・原則不許可。
④第二種農地・・・・周辺の土地では事業の目的が達成できない場合や公益性が高い事業等の場合は許可。
⑤第三種農地・・・・原則許可。
農地の立地とは?
1.農業振興地域内農用地区域内農地
今後も相当の期間にわたって農業振興を図る「農業振興地域」として都道府県知事によって指定された地域内にあり、集団的に存在する生産性の高い優良農地。農業専用の土地として市町村町が指定している。転用する場合には、農地法の手続きの前にその指定から外してもらう手続きが必要な別格の農地。(原則不許可)
2.甲種農地
農用地区域内農地として指定はされていないがやはり、集団的に存在する生産性の高い優良農地。公共投資がされてから8年以内で、高性能な農業機械での耕作が可能。(原則不許可)
3.第1種農地
10ヘクタール以上の集団農地。公共投資がされており農業生産力が高い。きれいに区画が整っている農地。(原則不許可)
4.第2種農地
いずれ市街化する可能性のある区域の農地や、小集団の農地。公共投資はされていない農地
5.第3種農地
市街地の中にある農地。周囲は宅地が多く、集団になっていない農地。市街化区域内であれば届出で転用が可能。
3.都市計画法の開発許可を得ることが可能か若しくは例外規定に該当するか?
住宅の建設は、通常は都市計画法の開発行為に当たり、市街化調整区域における開発行為には、都市計画法の都道府県知事等の開発許
可が必要となり、開発許可と農地法の農地転用許可は同時に行うこととなっています。
ただし都市計画法29条1項2号で開発許可を要しない建築物として、今回の場合に該当するような「農業を営む者の居住の用に供する
建築物」と規定されています。都市計画法29条1項2号の該当の可否は、都道府県知事等へ照会することが必要です。
都市計画法の開発行為に該当しない建築物について詳しく知りたい方はこちらからどうぞ

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